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2025年11月26日

個別カスタマイズ表示だから伝わる、
ユニバーサルデザインの動画コミュニケーション

多くの企業が、顧客コミュニケーションにおいて「伝わらない」という課題を抱えています。
対面やメール中心の従来手法では伝えたいことが理解されにくく、特に保険会社では、契約後の顧客フォローに課題を感じるケースが増えています。
そこで近年は、顧客が自分のペースで理解できる「動画」の活用に注目が集まっています。
本稿では、「理解してもらう」ことを主眼に置いた動画の活用方法を紹介します。キーワードは「パーソナライズド」「インタラクティブ」、そして「ユニバーサルデザイン」です。

「伝える」だけでは届かない時代に

保険・金融業界では、契約内容確認や現況確認、保全、給付金請求案内などの「契約者フォロー」の質が、顧客満足度を大きく左右します。
しかし、対面訪問は人員・時間コストが大きく、頻度を維持するのが難しいという問題があります。
一方、文面中心のメール配信は情報量が多く、読了率が低くなる傾向にあります。
多くの顧客が「自分のペースで理解できる体験」を求める今、情報を「届ける」から「理解してもらう」へ。
その設計の転換が求められています。

情報を「わかりやすく」届ける取り組みが進む

こうした動きを受け、企業の間では「わかりやすい情報提供」をテーマにした取り組みが広がっています。
情報の見やすさ・伝わりやすさの向上を目的とする団体であるUCDA(一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会)が主催する「UCDAアワード」が、その一例です。
2025年度も多くの企業がエントリーし、保険会社も複数社が選出されるなど、業界全体で情報伝達の質を高めようとする姿勢が強まっています。

解決策❶ 「パーソナライズド動画」「インタラクティブ動画」で理解度を高める

こうした「わかりやすさ」への意識の高まりと共に、情報をテキストではなく動画で伝える動きも活発になっています。
特に「短く・要点を押さえた情報」を求めるZ世代にもなじみやすく、理解を促す手段として企業の注目を集めています。
ここでは、動画による理解促進を支える二つの動画種別を紹介します。

契約者個人に最適化できる「パーソナライズド動画」

顧客属性や契約内容に応じて、動画の内容を事前に設定したルールをもとにカスタマイズ表示できる動画種別です。
一人ひとりに「自分向けの説明」と感じさせることで、理解を促しやすくなります。
個別対応を実現するため、システム上で動画の可変内容や遷移先を管理します。
データ連携をもとに個別のURLを生成し、大量配信が可能な点も特長です。

状況・関心などに応じて内容を変えられる「インタラクティブ動画」

視聴中の操作によってストーリーが分岐し、見る人が自分で内容を選べる動画です。
視聴者が興味のある内容を選んで視聴できるため、コンテンツへの集中度が高まり、理解の定着にもつながります。

共同印刷の「OneDouga」で両方の動画種別を活用可能に

これら二つの動画種別を、企業のコミュニケーション施策に活用できるのが、共同印刷の動画配信プラットフォーム「OneDouga(ワンドウガ)」です。
パーソナライズド動画やインタラクティブ動画を生成・配信できるほか、個人レベルでの視聴データの取得や外部システムや自社システムとのAPI連携なども可能。
顧客の理解度を可視化しながら、より効果的な情報提供を支援します。

解決策❷ 動画コンテンツに「ユニバーサルデザイン」を取り入れる

契約者フォローの課題は、単にコンテンツを動画化するだけで解決できるものではありません。
重要なのは、受け手が理解しやすい「わかりやすい動画」に仕上げることです。
そこで注目したいのが、パーソナライズド動画・インタラクティブ動画に「ユニバーサルデザイン(UD)」の考え方を取り入れる手法です。
あらゆる人にとって見やすく、理解しやすい設計を意識することで、動画の情報伝達力は格段に高まります。
具体的には「どんな画面デザインにすべきか」「文字の大きさや色数はどれくらいが適切か」「色覚特性のある方などへの配慮はできているか」といった視点を取り入れて作成します。

導入例 「保険加入後のアフターフォロー」をインタラクティブ動画化

共同印刷が提供する「OneDouga」では、契約者フォローの具体的なユースケースとして、保険会社向けのアフターフォロー動画を展開しています。
以下はその構成例です。
契約者一人ひとりの情報を反映しながら、必要な案内を約2分でわかりやすく伝える構成になっています。

①契約者への呼びかけと感謝(0:00〜)

冒頭で契約者の氏名を読み上げ、感謝のメッセージを伝えることで、「自分のための動画」であることを印象づけます。
(契約者名をパーソナライズド)

契約者名をパーソナライズド

②保障開始の案内(0:10〜)

契約保険名や保障開始日を提示し、契約がすでに有効であることを知らせます。
ここでも契約者名を表示し、個別感を高めます。
(契約者名・保障開始日・契約保険名をパーソナライズド)

契約者名・保障開始日・契約保険名をパーソナライズド

③契約内容の確認(0:18〜)

月額保険料や特約内容を含む契約情報をわかりやすく整理して提示。
アニメーションとナレーションで、複雑な情報をスムーズに理解できるよう設計されています。
(契約者名・月額保険料・契約内容をパーソナライズド)

契約者名・月額保険料・契約内容をパーソナライズド

③④保険金請求手続きの説明(0:28〜)

請求手順をステップごとに紹介。
項目をタップすると各手順の詳細説明が表示されるなど、インタラクティブ動画の特長を生かした構成になっています。
(詳細説明をインタラクティブ化)

詳細説明をインタラクティブ化

③④⑤連絡先の案内(0:57〜)

「窓口へご連絡」をタップすると、担当窓口の電話番号やURLが表示され、すぐに行動に移せる設計になっています。
(連絡先電話番号・URLをパーソナライズド)

連絡先電話番号・URLをパーソナライズド

⑥マイページ登録の案内(1:03〜)

マイページ登録のメリットを説明。
契約保険名と契約者名を再表示しながら、利用促進を狙います。
(契約保険名・契約者名をパーソナライズド)

契約保険名・契約者名をパーソナライズド

⑦マイページへの誘導(1:42〜)

最後に契約者名を添えて、マイページへのアクセスを呼びかけ、動画を締めくくります。
(契約者名をパーソナライズド)

契約者名をパーソナライズド

「わかりやすい動画作成」を、共同印刷がトータルサポート

共同印刷では、動画制作を企画から配信までワンストップで支援しています。
Eメールや紙のダイレクトメールといった、契約者に動画を届けるための通知物などの制作も可能です。

また、ユニバーサルデザイン(UD)の分野でも多くの実績を有しており、ユニバーサルデザインを取り入れる場合は、UCDAの有資格者がプロジェクトを担当。
「誰にでも伝わる」設計を安心してお任せいただけます。
さらに、プライバシーマークおよびISO14001を取得しており、個人情報管理体制の面でも万全の体制を整えています。

「伝わる動画」で、企業コミュニケーションを次のステージへ

動画による「わかりやすい説明」は、今後さらに多くの企業で活用が進むと考えられます。
また、ユニバーサルデザインの考え方も急速に普及しており、近い将来、企業が発行するあらゆるツールにおいて「ユニバーサルデザインであること」が求められる時代が来るかもしれません。
こうした手法は、金融や保険に限らず、さまざまな業種の情報発信にも応用可能です。
共同印刷では、動画コンテンツの企画から制作、ユニバーサルデザインの導入まで、「伝わる」を実現する幅広いサポートを行っています。
ぜひお気軽にご相談ください。