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2025年4月17日

デモ動画で早わかり!
インシュアテックとしてのパーソナライズド動画/インタラクティブ動画

インシュアテック_1040x540

本稿では、インシュアテック(保険テック)としてのパーソナライズド動画/インタラクティブ動画の活用方法をデモ動画でご紹介します。

さらに、なぜ保険業界がパーソナライズド動画 /インタラクティブ動画 に注目しているのか。
パーソナライズド動画 /インタラクティブ動画 のようなアプローチが求められている背景についても考察していきましょう。

デモ動画:生命保険加入後のアフターフォロー(マイページ利用促進)

企画・制作:共同印刷 OneDougaチーム

まずは生命保険の新規加入者に向けたこちらのパーソナライズド動画 /インタラクティブ動画 をご覧ください。
カスタマーサービスをデジタル化する事例として作成したデモ動画になります。
利用を促進させるため、マイページへのログインもゴール/目的の1つにしています。

他業種に先駆けてパーソナライズド動画 /インタラクティブ動画 の導入が相次いでいる保険業界では、営業やマーケティングといった領域でこうした動画の配信実績がすでに積み上げられ、ビッグデータの戦略的活用というフェーズに進もうとしている企業も出てきています。

これだけは知っておきたいパーソナライズド動画 /インタラクティブ動画

保険会社はパーソナライズド動画 /インタラクティブ動画 のどんなところに魅力を感じているのでしょう。
それはズバリ、「1to1マーケティングを可能」とするマーケティングオートメーションツール(MAツール)*としての機能を持っているから。
ここが従来の動画マーケティングとは決定的に違う点です。

しかしMAツールを本格的に導入している企業はまだ少数派。
「使いこなすのが難しそう」という印象をお持ちの方も多いと思いますが、例えばOneDougaの個社対応**の場合、案件ごとに担当ディレクターがついてプロジェクトを進行していきます。
ユーザー企業様側では基本的なポイントを理解していれば問題ありません。

主なポイントを確認していきましょう。

* マーケティングオートメーションツール(MAツール)
マーケティング業務を自動化・効率化するためのプラットフォームやソフトウェア。

**個社対応
https://onedouga.jp/service/customize/

パーソナライズ項目とは?

パーソナライズド動画では、顧客データベース上にある視聴者の属性情報と紐づけて、テキストやグラフィックを視聴者に合わせて自動的に出し分けることができます。
このように顧客のニーズに応じて表示させる可変項目のことを「パーソナライズ項目」と呼びます。

デモ動画では、以下のような情報がパーソナライズ動画に設定されています。

  • 顧客の氏名
  • 責任開始日
  • 契約内容
  • 連絡先窓口
生命保険動画のワンシーンだワン1
パーソナライズ項目を顧客データベースと連携して自動表示させています。

ナレーション音声もパーソナライズ

お名前などのナレーション音声をパーソナライズすることもできます。
デモ動画の冒頭でも「小石川花子さま」という顧客の個人名がとテキストで表示され、同時に音声でも呼びかけを行なっています。
「あなたのために用意された特別な動画」であることを印象づけ、視聴者の興味関心を喚起する効果があります。
※お名前などのナレーション音声の可変は、別途オプション開発での提供となります。

動画内にリンクを埋め込める

一般的な動画マーケティングの場合、視聴者を自社サイトやLPに誘導したければ、動画下の概要欄に貼ってあるリンクを見つけてもらわなくてはなりません*

その点、パーソナライズド動画は動画の中にリンクを仕込むことができるので、CTAボタンを表示したり、リンクが埋め込まれている商品画像をタップ/クリックしてWebサイトの商品ページに移動させることができます。
「これを買いたい!」「もっと知りたい」という顧客心理を受けとめ、顧客自らの意志で次のステップへと進むプル型の顧客体験(CX)を提供します。

*YouTubeの動画広告ではオプション機能としてサイトリンクアセット(リンク埋め込み機能)を提供

OneDougaならストーリー分岐OK

今回ご紹介しているデモ動画は、単なるパーソナライズド動画ではなく、「パーソナライズドしたインタラクティブ動画」になっています。

動画シナリオの構成
赤字
の部分はインタラクティブ動画で構成されています。

生命保険動画のストーリー遷移図

生命保険動画のワンシーンだワン2
インタラクティブ動画は、動画上をタップ/クリックして次のシーンを選んで視聴することから「触れる動画」と呼ばれています。

上述したようにパーソナライズド動画にはリンクを埋め込むことができます。
であれば、リンクボタンで選択肢を提示して、興味のあるページに飛んでいってもらう構成が可能では?Webコンテンツを企画したことのある人ならそう考えるのは当然でしょう。

ですが動画に埋め込んだリンクでストーリーを分岐させるのはWebコンテンツとは異なる技術を用いており、「配信サービスによっては可能」な仕様となります。
配信サービスを選ぶ際には気をつけていただければと思います。

ちなみにOneDougaは、パーソナライズド動画とインタラクティブ動画のどちらにも対応していますのでこうしたストーリー分岐は得意中の得意です!

コロナ禍だけではない保険DX加速の背景

年始に代表される時節のごあいさつは、営業活動の重要な一歩。
少子高齢化によって生命保険マーケットが縮小していく保険業界では、コロナ禍をきっかけにDXの機運が広まる以前から「顧客データの取得・活用」に取り組んできました。
パーソナライズド動画の導入が相次いでいる背景にはそんな業界ならではの事情があるようです。

保険加入者側のニーズ

(1)Z世代が生命保険加入適齢期に突入

生命保険の加入率は20代では約5割ですが、30代で一気に8割を超えます。
ということは、生命保険のメインターゲット=Z世代という時期が2030年代まで続くことになります。
さらにその先にはα世代と呼ばれるより高度なデジタルネイティブが控えているのですが、このα世代の人口は約700万人。
Z世代の半分以下にまで減少します。
生命保険を取り巻くビジネス環境がいかに厳しいものかがわかります。

スピード感を持ってDXを進め、デジタルネイティブとフレンドリーな関係を構築すること。
これが今、保険会社の未来を大きく左右する課題になっているのです。

「生命保険に加入している人はどれくらい?」(生命保険文化センター)
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1221.html

(2)オンライン完結型サービスの普及

「暮らしはデジタルで完結するようになる」。

電通デジタルが2020年に実施した調査で、Z世代では58.9%がこのように回答。
年長世代に比べると+11.9%と、消費行動がよりデジタル化されることへの期待が伺える結果でした。
サブスクサービスやキャッシュレス決済が当たり前のZ世代にとって、保険販売員を介して加入する生命保険はちょっとハードルが高い買い物と言えるのかもしれません。

Z世代の価値観や心理にフィットするデジタルシフトができるかどうか。
顧客獲得の成否はここで決まるでしょう。

コロナ禍におけるデジタルネイティブ世代の消費・価値観調査(電通デジタル)
https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2020-0928-000626

保険会社側のニーズ

(1)省人化による業務効率アップ

少子高齢化の影響は、保険会社のリソース状況にも及んでいます。
人手不足はすでに深刻化しており、少ないリソースで効率的に業務をこなすためにも保険DXが急がれる状況にあります。

生保の営業職員数、10年間で最少 日本生命は5万人割れ(日本経済新聞 2024年7月4日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB289590Y4A620C2000000/

(2)属人化リスクの解消

昨年メガバンクで発覚した行員による貸金庫窃盗は、保険業界にとってもけっして対岸の火事とは思えない事件でした。
属人的な管理が恒常化していたことも背景として指摘されています。

属人化リスクとは…
・担当者しか業務の状況・進捗を把握していない
・業務に関するデータに担当者以外がアクセスできない
・担当者不在時に他のメンバーで対応できない

こうした状況は業務効率だけでなく、会社や商品のブランド価値にもダメージを与えかねません。
そのため保険業界では、顧客にとっての利便性はもちろんですが、「ムリ・ムラ・ムダ」を解消して働く人の安心・安全を実現するDXに取り組んでいます。

(3)エンゲージメントの向上

ナビナビ保険(株式会社エイチームフィナジー)が2022年に行った調査によると、生命保険加入チャネルは、全世代で見ると保険代理店(訪問型・来店型)が多数派ですが、Z世代では半数近くが「保険会社の公式サイトから資料請求・WEB上で申し込み」と回答しています。

興味深いのは、「生命保険の仕組みや内容を理解していますか」という質問に対して「よく理解している」と回答しているのは、Z世代46.5%、Y世代30.9%、X世代24.3%と年齢が上がるにつれて減少している点。
代理店を利用しているY世代やX世代の理解度が意外にも低いことがわかります。

ネットでリサーチすることに慣れているZ世代は、検索やSNSで情報を集め、自分が納得できるまで比較検討してから加入するため商品理解度が深い。
逆に理解に至れない場合は「加入しない」という態度変容が起きているとも考えられます。
このようなZ世代とのエンゲージメントには、必要なタイミングでサポートが得られるプル型の顧客体験(CX)が効果的と言えるでしょう。

【X,Y,Z世代別】生命保険調査!Z世代の約50%が「保険の情報収集や加入をインターネットで行う」と回答(ナビナビ保険)

Q3. Z世代で46.5%の人が生命保険の仕組みや内容を「よく理解している」と回答
https://www.navinavi-hoken.com/articles/generation-z#fc7b60cf451aa554

Q10. 生命保険加入方法は、Z世代はインターネット、Y世代は店舗で、X世代は訪問販売で
https://www.navinavi-hoken.com/articles/generation-z#e377c245d87d4e3a

まとめ

本稿では、保険業界におけるパーソナライズド動画導入について以下のようなポイントをご紹介しました。

  • 保険業界がパーソナライズ動画に着目しているのは、「1to1マーケティングを可能」とするマーケティングオートメーションツール(MAツール)だから
  • 少子高齢化により顧客獲得競争の熾烈化が予測される保険業界でDXが加速中
  • パーソナライズド動画やインタラクティブ動画は、カスタマーサービスのデジタルシフトを実現(デモ動画参照)
  • パーソナライズド動画やインタラクティブ動画は、デジタルネイティブと親和性の高いマーケティング手法
  • パーソナライズド動画やインタラクティブ動画は、生命保険のメインターゲットになりつつあるZ世代にリーチする可能性の高いインシュアテック
  • パーソナライズド動画の配信・運用に高度な専門知識は必要なし
  • OneDougaならパーソナライズド動画とインタライクティブ動画を組み合わせたシナリオ構成が可能
  • パーソナライズド動画は、人手不足が深刻化する保険営業の効率化にも寄与

Webマーケティングの世界では「ビッグデータは集めて分析するだけでは意味がなく、どう活用するかが問題」とずっと言われ続けてきました。
保険会社に蓄積されている顧客データはまさにビッグデータ。
その答えのひとつとして、保険業界が強い関心を寄せているのがパーソナライズド動画であり、インタラクティブ動画です。

「利便性向上に結び付く!ユニバーサルデザイン実現!…」では、UCDAアワードを獲得した金融業界の事例も取り上げています。
未読の方はぜひこちらもチェックしてみてください。

利便性向上に結び付く!ユニバーサルデザイン実現!…
https://onedouga.jp/topic/2023_07_27/

保険DXは、CRMツールやMAツールをインシュアテックとしてどう活用していくかという段階にまで来ています。
貴社でパーソナライズド動画導入をご検討される際は、ぜひ保険・金融に強いOneDougaをご検討ください!